鹿革
鹿革は今まで作品に使うことはあまりありませんでした。
以前に1回バッグにも使ったことがあり、その時はディアスキン(牝鹿の革)として売られているものを使いました。
ろうけつ染めでもとても綺麗に染まりました。
今回、生徒さんから猟で取れた鹿を鞣てもらった革があるとのことで見せてもらいました。
柔らかい!軽い!!それにとても綺麗!
多分大丈夫とは思ったのですが、試してみなくてはと思い染めてみました。
残念ながら、ろうけつ染めには使えませんでした(かなり残念)
市販のディアスキンをヒビ蝋で蝋伏せし染色したもの。
綺麗に防染されて蝋も残りません。
市販のディアスキンにフセ蝋で防染し染色したもの。
少し蝋が残ってしまいました。でもこれはシンナーを使えば綺麗に落とせるレベル。
紹介された革にヒビ蝋で防染し染色したもの。
かなり革に蝋が入り込み、蝋を剥がすのも大変でした。
この状態に入り込んだ蝋はもう取り除くことはできません。
紹介された革にフセ蝋で防染し染色したもの。
防染で置いた部分全てに蝋が残り、蝋は無理やり剥がしたような感じです。
前の染めと同じでこの状態に入り込んでしまうと、もう取り除くことは出来ません。
市販されているディアスキンはろうけつ染めに使えるのに何がいけないのか?
鞣し材の関係??? それとも今回試した革が雄?(笑)
狩猟の革、染料の吸い込みがびっくりするくらい良いのです。
それと同じように蝋も吸い込んでしまうようです。
最近質の良いゴート(山羊の革)が少なくなっているので、綺麗に染まるなら代用して使いたかったのですけど、ゴートの代わりに使うのは無理そうです。
でも、この革、他の手法に使えそう。いろいろ試してみたいと思います。
鹿革の特徴を書いておきますね。
1 軽くて丈夫
2 通気性が良い
3 非常にキメが細かい
4 丈夫 強度がかなり高い
5 銀面が剥がれやすい(これはデメリット)
デメリットがあっても、他の特徴、やっぱり使いたいですよね〜〜