草木染めのはなし−3 蘇芳
2018.05.05
蘇芳はインド・マレーシア原産のマメ科の木の芯材
日本に入って来ている蘇芳は東南アジア産が多い
に出した時に黄色くないと良いものではない。
これが酸化して赤色になります。
漢方の世界では 同じく蘇方(そほう)または蘇木(そぼく)
活血、通経、止血の効能があるといわれ、
外傷、無月経、産後のおけつに民間療法に使われたとのこと。
ん?今でも?? まさかね。
蘇芳の色素はブラジリンというもので、タンニンを含まないので先着力が弱いので、
いつも染色の時は五倍子を煮出したもの(無色)でタンニンを重ねてから媒染したり、
媒染剤も単独で無く複数重ねたりもしました。
また、長い時間かけて大量に入れても強い色にならないので、
一定量入れたらしばらく置いてまた染色する中置きの手法で染めたりもしました。
染液の作り方
蘇芳 30g 水1500cc
湯煎して60〜70度で作っていく(高温になると酸化する)
上の赤い発色はミョウバン(アルミ)と重クロム酸カリウム(クロム)で媒染したもの
下は鉄で焙煎したもの
どちらも五倍子が入っています。
わぁ〜、これ染めたの36年も前.......
でも、もっと勉強しておくんだった...
花蘇芳はこの染色に使う蘇芳とは別物です。
お花の色が赤く発色させた時と同じようだということで花蘇芳と名付けられたそうです。